10年目のキッザニア

キッザニア東京

息子の小学校が、創立記念日でお休み。

平日のお休みならばすいているんじゃないかしら、と

こどもたちと久しぶりのキッザニアへ。

 

今年で10周年。

想いをかけて企画に携わり、創業してからから、もうすぐ10年。

 

こどもたちに働くってことを伝えたい、伝えたいと思ってきた。

その想いは変わらない。ずっと。今も。


 

10年前。

―その言葉は、こどもに伝わるのか。

―こんな風に言ってみたらどうだろうか。

―説明のボードを足したほうが良いか。

自分の考えたプログラム内容や、説明の言葉や、現場のスタッフの伝え方が

それでいいのかと、いつも、「どうしたらいいか」を探していた。

それぞれの仕事の持つ意味や魅力を的確に伝えなくっちゃ、

そのために、もっともっと良くできる、と、理想を見ていた。

 

5年前。

3歳の息子と共に、初めて、母として訪れてた。

息子は、働くってことを、どこまで受け取ってくれたのだろう、

3歳が理解する「働く」って、どんな形なんだろうと、気になって仕方なかった。

彼が得てきた知識を伝える言葉、彼の感じたことを表す言葉を、

一言も聞き漏らすまいとしていた。

 

そして。気付いたら10年。

本気の30分を、「楽しかったに決まってる」という娘。

自分の好きなものが何かを知り、こだわりをつらぬく息子。

 

この人たちが、この日この場で、何を感じたとしても、それでいい、

そう思う私がいた。

こどもの感じ方も、スタッフの対応も気にならなくなっていた。

 

・・・やっと、こどもを信じられるようになったのかもしれない。

我が子だけではなく、ここを訪れてくれる「こども」全てを。

 

たとえ今は、何か感じたことを分かりやすい言葉にできなくても

ここで過ごした真剣な時間が、心に残れば、あとは、こどもたちが自分で、何かとつなげる。

こどもたちは、経験したことを自分の中に取り込み

それを活かすチカラを持っている。

 

だから、働く、ってことを、すぐに言葉で理解してもしなくてもいい。


 

そして、ガラスに貼りついて写真を撮る1人の母親として、

何だかすごく素直に、こどもたちの様子を楽しむことができた。