学びって伝えれば伝えるほど、新しいものが増えていく

今日は、知的にわくわくすることがありました。
講座の練習開催を行ったんです。来月実施予定の講座が、初めてお話するテーマなので、内容をチェックしてもらいたいと考え、近しい人たち数人にお付き合い頂き、実際と同じように講座をやってみました。

講座そのものについても、コメント頂いたことも、もちろんとても有難かったのですが、わくわくしたのはそこではないのです。そこから、テーマに関連して「私は普段こんな風に実施している」「こんな工夫をしている」「コレについてはどうだろう?」と、話が広がり、新たな情報を沢山頂くことがでたことに、とてもわくわくしたのです。

新たなことを教えて頂くことができたのは、情報をお伝えする、という過程が先にあったからだと思います。漠然と「○○について教えてください」と聞いても、「あー、すぐには思いつかないなぁ」となるけれど、先にある程度の情報を提示したり、具体的な話をしたりすると、それに関連付けて色々思い出す。何かを伝えることで、その分、もっとたくさんのことを教えて頂けるのですね。アウトプットは、次のインプットを呼ぶんだな。

子どもたちの学びの場にも、こういうことがあればすてきじゃないか、と考えたのですが、考えるまでもなく、彼らは自然にそういう関わりをしていました。

大好きなゲームの裏技とか。カブトムシが良く取れる場所とか。おにごっこの必勝法とか。どうやったら塗り絵でキレイな色が塗れるのかとか。折り紙の端をピンと揃える方法とか。つつじの汁が甘いこととか。

彼らは自分の好きなこと、興味のあること、できるようになりたいことについては、本当に日々沢山の情報を惜しげもなく提供しあっていました。その多くが、〈自分自身で発見したこと〉なんですよね。

自分自身で発見したことは、誰かに教えたくなります。そして、教わった人も、「ボクが/ワタシが、自分で発見したんだよね」っていう情報は、信用するように思います。その発見までに、手間をかけているわけですから。

研究する。発見する。発見したら誰かに教えたくなる。教わった人もまた、自分の研究したワザを更に教えたくなる。相互に教え合ったり、時には一緒に試してみたりする。すばらしい循環。

学びって、そういうことじゃないかな。ならば、大人たちが、身に付けてもらいたいと思うことも、同じじゃないかしら。大人の側から教えるだけではなく、子どもたちが自分で発見するチャンスをうまく作れたらいいのかな。自分で新しいことを発見して、それを誰かに伝えたくなる。誰かに伝えれば伝えるほど、自分の学びも増えていく。

学びは楽しい。学びが楽しくなると、自分が得たものを、誰かに伝えれば伝えるほど、自分の中に更に新しい何かが得られる。無限に増え続けるカードゲームみたい。

子どもたちが、そういうわくわくを味わうために、何ができるかな。場かな。環境かな。関わり方かな。テーマの見せ方かな。その道のプロの大人との出会いかな。
その可能性を、具体的に探っていきたいなぁと思っているのです。