息子は夢多き少年でした。
4歳くらいの頃には 「まずお相撲さんになって、それから恐竜の骨を探す人になって
それで恐竜教室を開いて、それから・・・」と、10種類くらいの職種を転々と経験する、という
欲張りな将来設計(?)をしていました。
大好きなことが沢山沢山あって、それを1つに絞るのではなく
全部、やればいいんだ、と、そんな風に思っていたようです。
その頃の彼に聞かれたことがあります。
「かーさんは、会社で働く人の次は何になるの?」と。
会社員という働き方だけではなく、自分でやっていく選択肢もあるなぁ、と思い始めた頃です。
なぜそれを知っている?! と驚きました。
彼にとっては、今の遊びの次に何をやろうか、というくらいの、気軽な質問だったのでしょう。
彼には特段深い意図がなかったとしても、大人になって「将来の夢」がゴールになってしまうのではなく
大人になっても、「次の夢」がある、という発想は、私は好きです。
同じ頃、「今ボクは、かばぐみだけれど、かーさんは?」と聞かれて
「かーさんは、たろうさん組だよ。」と答えると(たろうさんは、その時の上司の名前。仮称。)
「どうして、かーさんぐみじゃないの? かーさんぐみ つくればいいじゃない。」と
言われたこともありました。
いやいや、企業の組織と言うのはそんなに簡単ではなくて・・・と
話そうとしたものの、なんだか、何を言っても言い訳みたいで
「かーさんぐみ」が作れない、こどもにも分かるすっきりした理由が思い当たりません。
あれ、ほんとだね、自分でやりたいことがあれば、かーさんぐみ作ればいいんだね、と
思わず納得してしまったのでした。
(その時は、今はたろうさんぐみで、やりたいおしごとができているから
このままでいいと思っている、みたいなことを答えたように思います。)
例えば仕事のように、一見こどもに分かりにくい事柄について。
分かるように言葉を選ぶと、自分の頭の中が整理されることがあります。
そして、時に的外れな指摘も、自分の受け止め方1つで、シンプルで力強い、1つの問いを形作ることもあります。
こどもに仕事を伝えることって
こどものためだけではなく
親にとっても、新しい価値観との出会いがあると思うのです
あなたには、小さなキャリアアドバイザー、いますか?