自由研究は「はてな」が見つかれば、それで充分だと思ってるんだ


この夏、 「児童向け造形教室とソーイングFab.」という
新しいタイプのお店の夏休み企画で、
自由研究と読書感想文の講座を開講しました。
開催前の思いから、モニター開催、
そして、開催時の様子などを思い返していきます。


2019/7/5
自由研究、っていうのは
本来はすごく面白い宿題だと思う。
自分の好きなことに
堂々と
時間をかけて
じっくり取り組める。

でも実際のところは、
何をしたらいいのか分からず
適当な題材を選んで
いやいやまとめることが、多い。

子どもたちは
「自由」と言われながらも
「どこかに正解があるんだよね」って
感じているんじゃないかな。

「自由」と言われながらも
ホントの自由じゃなくて
学校的に、おとな的に
ウケのいいものがあるよね。
何がウケがいいのかなー、
分かんないなー、
めんどくさいなー
・・・って
思っているんじゃないかな。

けどね、そんな「正解」
・・・つまりは
正しく実験するとか
見栄え良くまとめるとかよりも
自分の好きなことに
真正面から取り組んだ、ってことに
胸をはっていい、と思うんだよね。

自由研究を宿題にする目的は
先生は個々に持っていると
思うけれど
私は「問いを立てられること」の
必要性を感じる。
「分かったこと」は
ネットや本を書き写せば
誰にでもできる。
でも、「はてな、って思うこと」は
対象に興味を持って
自分のアタマを通して考えないと、
出てこない。

特に小学生にとっては
結論や出来栄えよりも
「はてな」を持つ視点を
大切に育てたいなーと思うのです。

そんな価値観を元に考えた
「自由研究ってナンダ」という
プログラムです。

来てくれる子どもとの
関りを大切にしつつ
やってみたいと思います。


2019/7/11

何かを「思いつく」ってことは
ただ「自由に考えてね」って言えばいい
って訳ではなくて。
アタマの中の新しい扉を開くための
ちょっとしたコツとか
問いかけが必要ですよね。
そうやって、いつもと違う扉を開くと
いつもは思いつかないところに
発想がひろがったりして
その、新しさや、わくわくを
味わってもらえたかなーと思います。

面白おかしいことだけではなく
そんな風に、あれこれアタマを使うことも
充分に楽しいあそびなんですよね。


2019/8/3

小学校高学年から中学生向けの
体験プログラムの企画運営を
担当していた時期があります。
キッザニアの会社で働いていたころの話。
今風に言えば
「お仕事体験のワークショップ」です。

あの時はまだ「ワークショップ」って
言い回しもあまり一般的ではなく
参考になる資料もあまり多くはなかった。
子どもたちが、自分で考えて
自分なりの気づきを得るために
どうしたらいいんだろう。
何を、どんな順に伝えるのか?
どんな風に質問するのか?
伝説と呼ばれた小学校の先生の
授業設計を書いた本からは
はっと気づかされることが多々ありました。

色々調べて、考えて、
その時に、子どもに伝えた言葉は
「はてなを沢山さがす」こと。
分かった、を探すことよりも
はてな、を探すことを目指そう、って。

今回「自由研究」のプログラムを
考える時も、
結局、そこにたどり着くのかなぁ、と
思っています。
「はてなを沢山さがす」
つまりは、問いが立てられるためには
対象に興味を持ち
自分なりにあれやこれやと考えたり
観察したり
不思議だな、って思うことが必要で。

だから、「好きなもの」から
問いを立てていくことって
本質的には楽しいと思うのです。
「好きなこと」をもっと知ることだから。

そんな訳で、
好きなことから興味を見つける
「自由研究講座」。
私も、一人ひとりの興味のひろがりは
面白いなぁ、って思いながら、
開催しています。
あと1回、あります。