こどもたちが夢中になれるコンテンツの開発をずっと続けてきました。
コンテンツの内容や、提供する場面を変えながらも、ずっと大切にしてきた思いは変わりません。
それは、こどもたちが「大好き」を見つけるきっかけを作ること。
そのために、こどものためのプログラムには、私なりのこだわりがあります。
そのこだわりを、順にお伝えしていこうと思います。
- こどもだからこそ本物を
- 映像は双方向じゃない
- 想いを持って創り、想いを捨てて運営する
- ストーリーがやる気を引き出す
プログラムを企画する時には、伝えたいメッセージを持っています。
仕事体験のプログラムを創る時には、そもそも
「どんな仕事にもやりがいがあり、誇りがあり、誰かからの感謝がある」ことを伝えたいと思っています。
さらに、個々のコンテンツごとに、「その仕事ならではのやりがい」「その仕事ならではのこだわり」
「その仕事を教えてくれた●●さんが伝えたい想い」などなど、より個別のメッセージがあります。
これを、プログラムの流れや体験内容へと、具体的な動きの設計をする時には
伝えたい、という想いが、「感じてもらいたい」「気づいてもらいたい」くらいに
少し、トーンが違っています。
伝えたい、と考えると、つい、言葉で「こんな仕事なんだ」「こう感じてもらいたいんだ」と
ストレートに発信したくなってしまうのですが、
それは、逆にこどもには伝わらない。
体験の中で、そのメッセージををこども自身が実感として持ち、気づくようことをイメージして
プログラムを組み立てています。
そんな意識を持って組み立てたプログラムは、自ずと
こどもが五感を使うような場面や、仕事の本質に触れる場面が盛り込まれたものになっています。
でも、実際に運営する時には、「これを気づいていもらいたい」という「これ」は一度捨てます。
メッセージにこだわりすぎると、想定したメッセージを感じてもらうことだけがたった1つの答えになってしまい
そこに誘導しようとしてしまうからです。
こどもが五感を使い、自ら感じ考えることを大事にすればするほど
そこからの答えは人それぞれ違います。
でも、本当に「本質に触れるプログラム」が設計できていれば
何を感じても、何に気づいても、それは、こども自身にとっての「本質」に違いないはず。
何を気づいてもいい、
やれることは全部やったと、自信を持てるプログラムほど
潔く手放すことができるのです。