こどもたちが夢中になれるコンテンツの開発をずっと続けてきました。
コンテンツの内容や、提供する場面を変えながらも、ずっと大切にしてきた思いは変わりません。
それは、こどもたちが「大好き」を見つけるきっかけを作ること。
そのために、こどものためのプログラムには、私なりのこだわりがあります。
そのこだわりを、順にお伝えしていこうと思います。
- こどもだからこそ本物を
- 映像は双方向じゃない
- 想いを持って創り、想いを捨てて運営する
- ストーリーがやる気を引き出す
「はーい、これから絵を描きますよー」と声をかけた時に
いそいそと絵を描き始めるのは、もともと絵を描くのが大好きな人です。
絵を描きますよーって誘わなくても、紙と鉛筆さえあれば、1人で遊べる人。
おとなも、こどもも、そこは同じです。
特に絵を描くのが好きじゃない人がも、描きたい気持ちになるかどうか。
そのために大事なことは、ストーリーです。
仕事体験の時は、そのストーリーは設定と役割でした。
例えば、デザイナーという役割になったこどもたちのところに、
とあるお店から目玉商品の宣伝依頼があって、
その依頼に応えるべくポスターを作る、という風に。
また、今展開しているこども向けのプログラムでは、そのストーリーとして「絵本」を使います。
絵本の世界に身を委ね、その絵本の世界と同じ楽しみを実際に味わってみよう、と声をかけると、
「やりたい!」という気持ちが盛り上がります。
ストーリーがあることで、「何のためにそれをやるのか」という目的が
こどもにイメージしやすくなるのです。
こどもたちには、体験の中から、沢山の「大好き」を見つけてもらいたいと思っています。
とはいえ、最初から、全ての体験に意欲を持つこどもなんてなかなかいないから
初めてのことでも「何かな?」って興味を持ってもらうことが、最初の一歩。
知らないことだったけれど、やってみたら面白かった、という経験によって
次の新しいことへも「これも面白いのかな?」と興味を持てるようになります。
そんな成功体験の積み重ねによって、興味のスイッチが入りやすくなるのです。
色々な体験を提供する目的は、
その体験の中から好きなことを見つけるためではありません。
その体験の中から、「知らない世界には楽しみが一杯ある」ことを知り
自分で本当に好きなことを見つけられるためチカラを育てるためだと思っています。
だから、知らない世界にも、ちゃんと「やりたい」気持ちを持てるように。
こどものプログラムには、本気になるための「ストーリー・物語」が欠かせないのです。