[あそびのじかん]というfacebookページを運営しています。
日々の小さな遊びの風景に目を留めたり、遊びについてふと立ち止まって考えたりすることを目的としたページです。
運営側の意図としては、『あそびのじかん』を出版してから、「あそび」を自分らしさの1つとして大事にするべく、
日々感性を磨いていたいという想いもあります。
facebookに投稿した「遊びの風景」を、こちらにも随時載せていくことにしました。
3月1日
【あそび いろいろ】
色を、眺めていると、楽しい。
おもちゃの企画開発をしていた頃
色を細やかに感じることを
日々経験させてもらった。
特に、私の最初の部署は
「可愛さ」が肝となる商品だったので
色の判断は、真剣勝負。
同じピンクでも
2~3歳ターゲットの商品と
4~5歳ターゲットの商品では
好まれるピンクが違うとか。
ピンクが一番人気だったのに
ある年齢を境に、
水色に一気に塗り替わるとか。
最近、娘がピンクを卒業しつつある。
憧れの対象が変わっているのを感じる。
色は、それだけで
あそびになる。
企画開発の仕事を
ゼロから教えてくれた先輩に
色へのこだわりも教えてもらった。
社会人として最初の働き方って
先々までずっと忘れないなぁと
事あるごとに、思い出す。
3月6日
「わたし、おもちゃです」って顔して
おもちゃ売り場に並んでいるものだけが
こどもにとっての、おもちゃではないよね。
おもちゃ売り場に並ぶおもちゃを考えることが
社会人の1歩目だったので
もちろん、それらにも思い入れはあるんですが。
3月7日
【あそび いろいろ】
ちゃんと上着着なさいよ、と
言おうとしたら
本人は「天使」になっていたそうです。
ちゃんとするだけでは
見えない遊びも
あるのかなぁ。
まぁ上着なんて
寒い時には、何も言われなくても
しっかり上まで留めて着るんだし
大人が思っている「ちゃんと」は
いつもいつも必要ではないかもしれません。
「見てみてー てんしー」と
言ってます。
確かに。
3月8日
【あそびをおもう】
おもちゃは
足りないくらいが
ちょうどいい
・・・と言い続けてきましたが
おもちゃだけじゃないかもしれない。
こどもに良かれと思って
大人がお膳立てする
おけいこ事も
楽しい体験も
テレビも、映画も
みんな足りないくらいで
ちょうどいいんだなって
そんな風に思うようになりました。
味あわせてあげたい、って思う
すてきな体験は沢山ある。
こどもが喜んでいれば
それでいい、とずっと思っていました。
でも、大人がお膳立てして
準備してもらった時間だけで
こどもの1日・1週間・1ヶ月が
埋まっていくとしたら・・・
それがどんなにいい体験でも
やっぱり何かが足りない。
「今、この何をしてもいい時間を
どうやって過ごそうか」と
思いめぐらし
その子自身が「決める」時間を
奪ってはいけないと思うのです。
その時間の使い方が
大人の目から見て
くだらなかったり
意味がなかったりするように
思えても
自分で決められることが尊くて、
中身の問題ではないと思うのです。
自分への自戒も込めて。
「大人が整えるものは
足りないくらいがちょうどいい」
日本語では、そんな風にわざと
ゆとりを持たせることのことも
あそび、って言いますね。
今の子どもたちに
足りないものは
「何もない」かもしれない、と
しばらく、もやもや思っていたことを
やっと言葉にしました。