絵本を入り口にして、そこから広がるあそびのアイディアをご紹介します。
今回の絵本は『からすのパンやさん』(かこさとし:作 偕成社)
どんな絵本?
もりにある「からすのパンやさん」のお話。仕事熱心なパンやのおとうさんと、おかあさん。子どもたちに喜んでもらおうと作ったパンが大評判となり、大勢のからすが押し寄せる大騒動が起こります。さて、どうなるのか。
あそび① 絵をみながらおしゃべり
「からすのパンやさん」で子どもたちが大喜びするページは、何といっても、見開き一杯の〈すてきなパン〉。このページを見ながら、おしゃべりするだけでも、充分に楽しい遊びになります。
「どれが好き?」「好きなもの3つ選ぼう」「あ、面白いもの見つけた!」「これ食べてみたい」などなど、存分に面白がってください。
そして、この遊びは、【何かの絵がたくさんあるページ】があれば、同じように遊べます。(かこさとしさんの得意技でもありますね。)この『からすのパンやさん』ならば、からすたちが、パンを求めに大勢集まってくる場面でも、同じように絵を見ながら、楽しめますよ。
あそび② さがしっこ
絵を見ておしゃべりする楽しみをもう少し進めて、「さがしっこ」をしてみましょう。
最初は、「ぶどうパン、どーこだ?」「きょうりゅうパン、どーこだ?」などと、シンプルにさがしあいっこ。もう少し遊びに変化を付けたいときは、「長い耳のあるパン、どーこだ?」「海の生き物のパンが全部で●個あります。どーこだ?」などと、ちょっとクイズの要素を交えてもいいかもしれません。
もちろん、からすのページでも同じように遊べますね。「赤いリボンのからす、どーこだ?」とかね。
そうそう。「早く見つけた方が勝ち!」と競争の楽しみを持ち込みたくなるのですが、ここは「早さ」よりも、「見つけた嬉しさ」とか「じっくり絵を味わう楽しさ」を大事にすることを、お勧めします。
あそび③ 紙でパンを作ろう
そして、こんな風に遊んでくると、やっぱり自分でも魅力的なパンを作りたくなりますよね。
すぐにできるのは「紙でパンを作る」です。白い紙に、茶色のマジックや、色鉛筆や、クレヨンを使って、パンの絵を描いて、ぐるりと切れば完成。
絵で描けるものは、何でもパンになりますので、「ママパン」でも、「パパパン」でも、「ドクターイエローパン」でも、何でも作れます。
紙で作ったパンを、お皿にならべてパーティーが始まったり、パン屋さんごっこしたり、新しい遊びが広がるかもしれません。
あそび④ 粘土でパンを作ろう
ちょっと時間に余裕があれば、立体的なパンも作ってみましょう。紙粘土の出番です。
白い紙粘土で、好きな形を作ってから、色を塗ります。
絵を描く時は、絵本の時みたいな、色々な形のパンを作るのが楽しかったと思うのです。でも、紙粘土で作るとなると、形を作るだけで楽しいので、「フランスパン」とか「食パン」とか、当たり前の形のパンを作るだけでも、充分にわくわくします。
色は、水彩絵の具で塗ると雰囲気が出るのですが、「家で絵の具はハードルが高い」「絵の具は持っていない」という場合には、色のマジックや、マーカーでもOKです。
写真は、茶色と黄色の2色のマジックを使いました。最初に茶色で塗って、その茶色をぼかすように黄色で塗ったのですが、まぁまぁの仕上がりじゃないですか?
「うずまきパン」とか、「まんまるパン」とか、「ぐちゃぐちゃパン」とか、何か具体的な形じゃないパンが色々できても楽しいですね。
こちらも、パンから、更に遊びが広がりそうで、楽しみです。
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いかがでしたか。
絵本から広がるあそび、楽しんでみてくださいね。