「また同じことして遊んでるのー?」って、つい思ってしまうことありませんか?
またダンゴムシを探しているの? また手裏剣折ったの? またお姫様ごっこしているの? また恐竜の絵を描いてるの? またそんなでっかい箱で工作したの? また同じ絵本みているの? また、また、って。
大人って勝手なもので、色々なことに興味を持つと「集中しない」って心配して、1つのことに夢中になると「1つのことしかやらない」って心配するんんですよね。(子どもにイジワルしようと思っている訳ではなく、本気で心配しているのですけれどね。)
物事への向き合い方は、1人1人違います。大人でも、多趣味な人もいれば、全く異なる仕事をいくつも同時に動かしている人もいるし、好きなことに没頭すると自分の世界に入り込む人もいれば、何年も何年も技術を高め続ける人もいます。
子どもも同じです。
色々なことに興味を持つ人もいれば、1つのことに夢中になる人もいる。
1人1人違うから面白いのであって、「ほどほどにバランスの取れた人間」を目指す必要はないと思うのです。
そんな訳で、1つのことに夢中になる人を見ていると、「また・・・」って思いたくなる場面が多々あるかもしれませんが、繰り返し繰り返し楽しみたくなる「好き」が見つかった、というのは、とても幸せなことです。
(なお、好奇心旺盛で、どんどん楽しいことを見つけるタイプのお子さんを見ている大人たちは、「また動き回ってる」とか、「また新しいもの見つけてきた」とか、「また面白そうなこと始めた」とか、言っています。好奇心旺盛な人は、コンテンツではなく、自分の振る舞い方に「好き」を見つけているのかなぁ、と思います。)
好きなことを繰り返し繰り返し楽しむことが好きならば、それをとことん究められるように、見守っていたらいいよね、というのが、今日の遊び提案です。そういう人たちに対しては、基本的には遊びを準備するお手伝いは不要です。
それでも、好きなことに関連した「遊び尽くすための本」を、図書館で借りてきて、リビングに何気なく置いておくくらいは、許されるかもしれません。
お子さんが手に取れば、そこから、その人なりに、ぐぐぐぐっと、新しい発展があったり、もっと違う楽しみ方を見つけるかもしれません。自分1人では思いつけなかった、新しい視点や切り口やワザも得られるかと思います。
例えば、こんなタイトルの本があります。
「あやとり」「おりがみ」「切り絵」
「紙コップの工作」「新聞紙であそぼう」
「〇〇クイズ」「めいろ」「パズル」「絵さがし」
そして、とことん、遊び尽くしてみる。
(ちなみに私は、小学生の頃、家にあった『あやとり いととり』という3冊セットの本に出てくるあやとりを、全部作れるようになりたい、と思って、毎日せっせとやっていました。)
もともと楽しいと思っていたことが、やりつくすうちに、だんだん楽しくなって、もっと好きになる。他の方法も試してみたくなる。まさに、「探求」です。探究したくなるくらいに何かに打ち込めることは、とても幸せなことだと思うのです。
大人ができることは「また・・・」とか、「他のこともやったらいいのに」という関わり方ではなく、好きなことを遊びつくす姿を見守り、応援することです。「遊び尽くす幸せ」ぜひ大切にしてあげてくださいね。
今日は「1つのことに夢中になるタイプ」のお子さんをイメージして、遊びつくすことの魅力をお伝えしてきました。明日は「面白そうなことをどんどん見つけてくるタイプ」のお子さんのことをお話します