子育て学講座の講師を担当しました。
今日の講座内容は、「子どもの基盤を整える」。
子どもが、自分の力で伸びていくための基盤とは何か、その基盤をどのように整えていけば良いかをお話しました。
自分の基盤で伸びていくために必要な3つの基盤のうちの1つ「自律」は
自分の気持ちや行動を、自分でコントロールできること。
多くのお母さんたちの関心の高いところで言うと「しつけ」の話も含まれます。
お母さんたちにお話をしていると、
「しつけはいつから始めたらいいのでしょうか?」という質問を頂きます。
しつけ、って、こどもが自由気ままにやっていることを制限し
ある日正しいやり方に切り替えること、というイメージがあるから
「いつから始めるのか?」という質問になるのだと思います。
でもしつけって、何かを制限することではなく
こども自身や家族、まわりの人たちが気持ちよく過ごすために生活を整えること。
例えば、昨日まで、家に帰っても靴を脱ぎ散らかしていたのに
「今日からしつけを始めます」という日から急に
ちゃんと靴を揃えましょう、というのがしつけではありません。
小さくて、自分で靴を揃えられない時期から、
親が靴を揃える姿をこどもに見せて
「きちんと揃えると気持ちいいね」「靴が揃っていると玄関がきれいだね」と
普段から声をかけておけば、こどもが自分でできるようになった時にも
特に習慣を変える必要はありません。
自分で「きれいに揃っていると気持ちいい」という状態にしようね、と言うだけです。
しつけ、という言葉は、母親にとって、時に大きなプレッシャーになっていると感じます。
公共の場でルールを守れないとか、あいさつができないという時に
母親に向けられる言葉が「しつけがなっていない」です。
だから、何のためか、あまり深く考えることもなく、
ただ、「しつけはしなくてはいけないもの」と思い込んでいるようにも思えます。
でも、本来しつけは、こども自身のためのもの。
自分が良い状態でいられるために、生活を「整える」ことがしつけなのです。
何かを制限するしつけではなく、親子で生活を整えるルールを持つこと
そんなことを重ねていければ、すてきだと思うのです。
こどもの基盤、あとの2つは、人との関わりの中で自分の心を安定させていくことと
好きなことを繰り返し繰り返し楽しむ気持ちを大事にすること。
また折に触れ、ご紹介していきたく思います。