夏の終わりのある日。
ムスメのバレエシューズを見たら
すっかり擦り切れていました。
まだサイズアウトしていないのに。
ムスメはこの夏休み、
プレコン、と呼ばれる
コンクールの前段階のような
そんな場に出演しました。
4月からずっと
1分20秒の踊りのために
週3日以上の練習がありました。
練習すれば、するだけ
まだまだ新しい課題が見えてきて
「上手に踊れた!完成!」
という終わりのない世界でした。
結果よりも過程が大事、と
常々お話していますが。
ムスメの練習を見ていれば
あぁ本当に、この練習の過程が
何より素晴らしいなぁと
感じるのでした。
結果を褒めようにも、
もちろん母の目から見た我が子は充分に可愛く見えますが
それがバレエ的にどうなのかは、
最早、よく分からないですし・・・。
でも本番を迎えるまで
練習頑張ったね、とは、
心の底から感じるのです。
さて。
努力すれば報われる、と言います。
この言葉には
努力すれば、いつかは結果が出る
という想いが
こもっているように思います。
でも、努力しても
報われないことって、あります。
バレエだけがそうだと言いたいのではなく。
スポーツでも、芸術でも、料理でも、
例えば背を伸ばす、なんてことでも、
努力ではどうにもならないことなんて
いくらでも、ある。
だからって、
向き合った時間や想いが
無駄だった訳はないし
もちろん努力が足りない訳でもない。
報われなくっても
努力したこと、そのものに
価値があるんじゃないかな、と
思うのです。
繰り返しの練習から逃げ出さずに、
本番を迎えられたことが
何より素晴らしいことだなぁ、って
しみじみ感じて
過程こそ大事、の想いを
改めて強く思うのでした。
本番のキラキラした可愛い衣装よりも
擦り切れたバレエシューズの方が
何だかずっと輝いている気がします。