この週末は、保育園でのイベントが続きました。
娘が2歳までお世話になった保育園でのお祭りがあり、
絵本と手遊びのステージと、遊びブース店番のお手伝いに行きました。
在園時の父母と先生方を中心に、卒園生の父母や地域の方々も参加する「おまつり」は
近所の公園を使った、「地域のイベント」のような盛り上がりです。
50年以上の歴史がある、この小さな保育園は、0歳児・1歳児のクラスだけ。定員も15人。
建物は新しくもないし、とりたてて広い訳でもない。
このお祭りや、毎年の記録アルバム作り、年末の園内大掃除など、保護者の役割も多い。
それでも、第三者評価では保護者からの評価が満点、という、一般的な「保護者の評判」の枠にはまらない園でした。
園庭はないけれど、町内全部が園庭みたいなものでした。
年末には商店街のくじびきに顔を出し、ガラガラを回させてもらい、ジュースをもらって帰ってきました。
(ジュースは保護者懇親会で親が頂きました。)
毎月の父母役員会では、夕食が遅くなるこどもたちのためにと、先生がおにぎりやとうもろこしを用意してくれました。
1歳児クラスの秋、先生から、「こどもたちに七輪で焼いたサンマを食べさせてあげたいと思い
みんなでサンマを焼こうと思うんだけれど良いか?」と、提案されたことがありました。
親たちは大興奮。
「私の方が食べたいくらい~!!」と盛り上がりました。
1歳児クラス6人のこどもたちは、真っ白なうちわに絵を描いた「マイうちわ」を作り、
七輪を半円状に囲んで、先生が焼くところを見ながらパタパタとうちわで仰ぎ、
サンマの焼けるにおいを味わったそうです。
その後のお昼ご飯では、みんなびっくりする程沢山食べました、と、報告があり、親たちも喜んでいました。
だから、卒園時、先生から「あの時、信頼して、やらせて頂けて本当に嬉しかった」と言われた時には、
実はびっくりしました。先生は、やけどなどの安全面で、保護者から不安や反対の声があって
できないかもしれない、とも考えていたというのです。
でも私たち保護者は、そんなことは思いもしませんでした。
先生たちを信頼していたから。
やけどさせない、という信頼ではなく
こどもに良いと思うことを考えて経験させてくれている、という信頼。
信頼っていうのは、一方的なものではなく、双方向の関わりの中から生まれるのだと思います。
先生方がこどもたちに提供してくれている日々の生活。
親たちの不安や戸惑いに寄り添ってくれる言葉。
そして親たちも、園の在り方を喜び、汗をかけるところは汗をかき、
15人全てのこどもの日々の成長を、一緒に喜んでいました。
同じことをしても、プラスにとらえる人とマイナスにとらえる人がいます。
この保育園の、保護者の評価満点、というのは、
何をしても、プラスだと感じられるような、先生と親たちとの信頼関係の現れだと思うのです。
そんな保育園があること、そして、親と先生は対立関係ではなく
こどもを中心に想いを共有できる存在であるということを伝えたく
今日の記事を書きました。