ヒマをつぶすか。いかすか。

ひまつぶし

すきま時間ができると条件反射的に絵を描き始め

とにかく1日中でも絵を描いていれば満足する息子にも

時には気が乗らない日もあるらしく

珍しく「することないー」と、愚痴っていました。

 

「自分で考えなはれ」と言ったものの

ちょっとかわいそうになって

じゃがいもの皮むきや、セロリのすじ取りを提案したものの却下。

 

「ヒマ、ヒマ、ヒマ・・・」と、15分程、椅子の上でのたうち、苦しんでいました。

 

「あたしゃ知らんわ」と言ったものの

もうちょっとかわいそうになって

「かーさんの工作材料、使ってもいいよ」と声をかけると

やっと息を吹き返しました。

あれやこれやと材料を選んでいるうちに、退屈はどこかへいってしまい

いつもは使わない素材を使って、楽しそうに何かを作り始めました。

 

image197

 

こどもの頃には「ヒマ」という時間がありました。

何かやることがない、所在ない時間。

でも、そこで、ヒマだな、することないかな、何しようかなと

あれやこれやと思いめぐらすことが

もしかしたら、新しいものへと出会うチャンスなのかもしれません。

普段は手を出さないような遊びをやってみようと思うのって

そういう、隙間時間があってこそです。

 

でも、そのヒマを、手軽に埋めてしまえるものがあったら。

本当にやりたいワケじゃないけど

とりあえず時間を埋めるものがあったら。

退屈にはならなくて済むけれど、

それは「ヒマ」という時間をつぶしているだけ。

 

ヒマから生まれる何かがある。

ならばその何かを、手軽につぶしてしまうものには

少し慎重に手を出した方がいいかもしれない、と思うのでした。