すきま時間ができると条件反射的に絵を描き始め
とにかく1日中でも絵を描いていれば満足する息子にも
時には気が乗らない日もあるらしく
珍しく「することないー」と、愚痴っていました。
「自分で考えなはれ」と言ったものの
ちょっとかわいそうになって
じゃがいもの皮むきや、セロリのすじ取りを提案したものの却下。
「ヒマ、ヒマ、ヒマ・・・」と、15分程、椅子の上でのたうち、苦しんでいました。
「あたしゃ知らんわ」と言ったものの
もうちょっとかわいそうになって
「かーさんの工作材料、使ってもいいよ」と声をかけると
やっと息を吹き返しました。
あれやこれやと材料を選んでいるうちに、退屈はどこかへいってしまい
いつもは使わない素材を使って、楽しそうに何かを作り始めました。
こどもの頃には「ヒマ」という時間がありました。
何かやることがない、所在ない時間。
でも、そこで、ヒマだな、することないかな、何しようかなと
あれやこれやと思いめぐらすことが
もしかしたら、新しいものへと出会うチャンスなのかもしれません。
普段は手を出さないような遊びをやってみようと思うのって
そういう、隙間時間があってこそです。
でも、そのヒマを、手軽に埋めてしまえるものがあったら。
本当にやりたいワケじゃないけど
とりあえず時間を埋めるものがあったら。
退屈にはならなくて済むけれど、
それは「ヒマ」という時間をつぶしているだけ。
ヒマから生まれる何かがある。
ならばその何かを、手軽につぶしてしまうものには
少し慎重に手を出した方がいいかもしれない、と思うのでした。