おすすめ絵本『おかあさんのおべんとう』

絵本

お母さんがんばれ、ではなく
お母さんがんばってるよね、と声をかけたい。
がんばってるよね、ってストレートに声をかけるときもあるし
あなたのこういうところが好き、って伝えることもあるし
時には一息つこうか、って誘うときもある。

総じて、お母さんは、がんばってると思う。
こどもと、きちんと向き合わなくっちゃと思いつつ
我が子にはつい期待して叱ってばかりいる自分や
世間さまの観る目を慮っていいカッコしちゃう自分や
疲れてついイライラしちゃう自分に嫌気がさしつつ

そんな自分の中の感情と向き合いながら、がんばってると思う。
だから、この1冊が目に留まった。

『おかあさんのおべんとう』 たるいしまこ作・絵/童心社


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「ときどき わすれんぼうで、
ねぼすけの おかあさん。」の姿を見ると
あぁ、ウチだけじゃないんだ、って妙な安心感。
きちんとしたお母さんじゃないお母さんが
主人公であることへの親しみを感じます。

失敗しそうになったら
「だいじょうぶ だいじょうぶ。
おかあさんは、マミちゃんの おかあさんだもの。」
っておまじないの言葉。
これは、マミちゃんに対して言うのではなく
おかあさん自身に向けた言葉なんだろうなぁ。

世の中のお母さんたちは
お母さんになったのと同時に
「きちんとしたお母さん」であることを
目に見えない何かから期待されている気がします。
その目に見えない何か、っていうのは、
もしかしたらお母さんの心の中から湧いてくるものかもしれないけれど
でも、どこからともなく感じる、目に見えないプレッシャー。

でもね。
今のお母さんたちは、もう、「かんぺきじゃないお母さん」である自分を
堂々とアピールしていいと思う。

わすれんぼうだったり、ねぼすけだったり、
おっちょこちょいだったり、あわてんぼだったり、なきむしだったり
そんな、完璧じゃない1人の人間。

だけど
「私、お母さんなんだから、だいじょうぶ。」って思うことで
不思議な力が湧いてくる。

だって、「だいすきな〇〇ちゃんの、おかあさんだもの!」

きちんとしてなくてもいい。
だから、おまじないの言葉ひとつを胸に
お母さんである自分を楽しめたらいいなぁ、と、
そんな風に思ったのでした。
あ、もちろん「お父さん」も、楽しんでくださいね!

お母さんは、がんばってる。
だから、だいじょうぶ だいじょうぶ。