見学に行ったというよりも、体験プログラムを楽しんだ、という印象の強かったロンドン動物園。記事を書こうと改めて調べてみると、教育プログラムに力を入れているとのこと。なるほど。
ここは、世界で一番古い科学動物園だと言われているらしい。さすがに動物の種類が多い。そして、1つの動物あたりの数も多いように感じた。
1頭がひたすら歩き回っているイメージの多いトラ。複数が同じエリアにいたら、相互に関わり合い、時にはじゃれあったりして、普段動物園で見るトラとは全然違う表情が見える。
キリン舎の前には、「キリンの視界が分かる覗きメガネ」。ポールがちょっとキリンっぽいところに、遊びココロを感じる。
さて。この動物園で印象的だったのは、体験型プログラムが多かったこと。
来園した時期はハローウィンに近かったので、ジャックオーランタンを作る体験コーナーがあった。ジャックオーランタンができたら、中にたっぷりヒマワリの種を入れて、木の幹に設置してね、と言われた。鳥が食べられるようにね、と説明がある。季節の行事を取り入れつつも、生き物への視点を忘れない。
水族館のエリアでは、真っ暗な中で、光ペンを使って「海の中の生き物」を描くプログラムを行っていた。
自分の好きな「海の生き物」を描いたら、自分で生き物の形に切り抜き、スタッフさんのところへ持って行くと、大きな模造紙に貼ってくれる。
何の生き物を描いたのか、という、子どもの説明を聞いてくれて、貼るのは、この場所でいいか、この向きでいいかと、ちゃんと確認をしてくれる。こうやって、自分の生き物が、ロンドン動物園の水族館に残る。
世界で一番古い科学動物園、という、立派な肩書を持つロンドン動物園。でも、その中身は、偉ぶっているわけでもなく、子どもの目線に立ち、子どもたちが楽しみ、体験し、学ぶことを、適切に提供している場所だった。
どんなに深い学びも、入り口は、ちょっとした興味から始まるってことを、良く知っているのだろう。
■訪問データ
The Zoological Society of London
-所在地:イギリス ロンドン
-訪問日:2014年10月25日
■その他の動物園
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