親子で楽しむおすすめ絵本|2歳編

2歳くらいになると、こども自身の「今こうしたい」「そっちじゃない、これがいいんだ」「自分でやりたい」という気持ちが、どんどん膨らんできますよね。こどもたちの、「自分はこれがしたいんだー!」という想いは、時に大人の都合とは折り合いがつかなくて、困ることもあるけれど、でも、どんどん成長している証でもあります。

知っている言葉も概念も増え、理解できる絵本もぐっと広がる時期です。また「絵を読む」チカラにも長けているので、絵もじっくり味わえる本を読むと、大人が気づかなかった楽しみ方を教えてくれるかもしれません。

素敵な絵本との出会いがますます広がる、2歳くらい編、お届けします。

1.「愛されている」ことの実感を持つ

「自分はこれをしたい」という気持ちが強くなる時期。それなのに、したいことを伝える言葉を充分にあやつれなかったり、したいはずのことが技術的にうまくできなかったり、という自分に対するもどかしさも感じる時期。なかなか難しいと言われる2歳くらいの時期は、もしかしたら、こども自身も「あぁこんなつもりじゃないのに」って感じているのかもしれません。
そんな時だからこそ、「あなたのことが大好き!」って、真っすぐに伝えていきたいな、と思うのです。大事にしている/大事にされている、と、折々に確認できれば、親も、こどもも、きっと、この時期を乗り越えられるんじゃないかな。


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『ちびゴリラのちびりび』ルース・ボーンスタイン:作 岩田みみ:訳 ほるぷ出版
家族にも森の仲間たちにも愛される「ちびちび」のお話。その真っすぐな想いから、本当に大事なことを思い出させてくれます。

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『へぇーすごいんだね』きたやまようこ:作 偕成社
おにの子たちが、1人1人、「自分が生まれてきた尊さ」を伝えあうお話です。1人1人違うのだけれど、みんなが自分に誇りを持っていて、そして、お互いに「へぇーすごいんだね」と言い合える姿がすてきです。

2.空想の世界を楽しめる

こどもたちを観ていると、本当に空想を楽しむことが上手だなぁ、って感じます。ぞれも、遠い世界の空想ではなく、日常のすぐ隣に空想の扉を見つけますよね。「ほんとは、こんなことないよね、でも、こうだったら楽しいね」という絶妙なバランス感を身に付けているんですね。見立てて遊ぶチカラにもつながりますね。(ここ、「うそっこだけど、うみってことね」、って言いながら、ごっこ遊びに興じたりしますよね。)身の回りの1つ1つに、こどもたちは、何か目に見えないストーリーを見ているのかもしれませんね。



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『パパおつきさまとって』エリック・カール:作 もりひさし:訳 偕成社
「パパおつきさまとって」とかわいいムスメに言われて、気負う様子もなく、さらりとムスメにおつきさまを届けるパパのお話。こどもにとっては、ながーいはしごも、たかーいそらの上も、空想の羽があれば、ひとっとびなんでしょうね。



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『コッコさんとあめふり』片山健:作 福音館書店
雨降りが続きます。早く晴れて欲しいなぁ、と、てるてる坊主をつくってお願いするものの、なかなか雨はやみません。その時のこっこさんの行動には、「こんな風に想いをめぐらす気持ち、忘れていたかもしれない」と大人の方がはっとします。こどもから教わることって沢山あるなぁ、と改めて気づく1冊です。



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『おおきなおおきなおいも』市村久子:原案 赤羽末吉:作絵 福音館書店
こどもたちが、自分たちのチカラで空想を引き寄せたお話。全てに、こどものエネルギーが満ち溢れています。爽快で元気になる1冊。

3.ぜひ出会いたい定番絵本

定番絵本のように、長く読み継がれてきた絵本には、時代に左右されない、本質的なわくわく感がありますね。



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『ようい どん』わたなべしげお:文 おおともやすお:絵 福音館書店
障害物競争に出場する「くまたくん」。こどもたちは、くまたくんの「あれあれ」という姿を見て、ちょっとおかしくて笑うかもしれないけれど、でも印象的なのは最後の言葉。そうだ、大事なのは人と比べることではない、自分が自分を「OK!」って認めることなんだなぁ、と気づきます。ゴールした時のくまたくんの表情が最高です。



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『きんぎょがにげた』五味太郎:作 福音館書店
シンプルな色と形、それでいて巧みにかくれる金魚を見つける、最初に出会いたいかくれんぼ絵本。最後のページのインパクトのインパクトに、大人も一緒に驚いてください。

絵の中で見つけたものを教え合ったり、空想したり、おしゃべりしたり・・・絵本を読むことが、親子の楽しい会話へとつながる楽しみを味わえる時期ですね。ぜひ、色々な絵本を手にとってみてくださいね。