鬼が笑うはなし

目標を持つ

来年のことを言うと鬼が笑う、と言います。

昔の日本人は、目標を立てることを良しとしなかったのかしら?

それとも、自然に左右される要素の多い農耕という文化が、

「何でもかんでも自分の思い通りには行きませんぜ。

来年、カミサマ(自然とか、何かおっきなもの)がどんな風な気まぐれを起こすか分かりゃあせん。

先のことを考えるより、眼の前の仕事に1つずつ心をこめてやっていくことが、まずは肝要」

・・・という心を生み出したのかしら?

かつて本で読んだキャリア論の1つに

「偶然の出会いを受け入れること」と「その偶然を受け入れられる準備をいつもしておくこと」が

キャリアを拓く、というものがあり、あぁそうね、と納得したことを思い出します。

もちろん、何かを一気に目指す時期と、自分を拡げる時期とはありましょうが。

自分が決めた目標だけにがんじがらめになるのではなく

決めたこと以外にも、目を配り、力を出せる余力を持ちつつ、柔軟に動く。

そんな時期を持つことは魅力的だなぁ、とも思えるのです。

翻って、こどもたちへは「目標」を立てることの大切さが

殊のほか強く、伝えられているように感じます。

決めた目標をきちんと遂行すること。

何か1つの夢に向かって努力すること。

そうだ、「一年の計は元旦にあり」とも言いました。

もちろん、何かを目指して頑張ることは尊い。

同時に、「計を立てた時」には予測しなかったことも、面白がり、受け入れ、

そして何かを得ること。それもまた、味わいであるなぁ、と思うのです。

2015年、とにかくスタートを切ることだけが目標でした。

振り返ってみれば、あぁだったら良かった、と思うことも多々ありますが

ともあれ、出会ってくださった皆様、想いをかけてくださった皆様のおかげで

スタートを切ることはできたと思います。

2016年、こども×おとな×しごとプロジェクト、として

「これを手掛けていきます」と言えるものを、動かし始めたいと考えています。

情熱を持って言葉にし、皆様と共にカタチにしていきたいです。

でも、「これ」は、私ひとりだけが思い描く目標ではなく

皆様との関わり方によって、色々に肉づけされていけば嬉しい、と

そんな風に思っているのです。

どうぞ、来年も、これからも、引き続きよろしくお願い致します。

2015年 年の瀬のご挨拶に変えて

こども×おとな×しごとプロジェクト しみずみえ