オンラインは「直接会えないから仕方なく」ではなくなってきた

オンラインを活用した双方向のコミュニケーション、という在り方が、珍しくなくなりました。「直接会えないからオンラインを使ってみよう」と、それまで一部の人しか活用していなかったオンライン会議システムが誰でも知っているツールになってから、もう1年以上たつんですものね。

私も、子どもたちにZoomでコンテンツを届ける活動に参加したのが昨年の3月。「おうちしょうがっこう」と称して、毎朝、小学生と朝の会をしていたのが4月と5月。その時オンラインは、「直接会えないから、その変わり」という位置付けでした。

でも、そろそろ、「オンラインだからこそのメリットを生かして、あえてオンラインを選ぶ」という考え方があってもいいんじゃないかと思います。

ムスメが、オンラインのプログラムに参加しました。保護者として、プログラムの進行を見ていると、「オンラインだからこその魅力」は、単に距離を超えられるだけではないなぁと、気づきます。

例えば・・・。
自分の家、という安心できる環境で取り組めること。(初めての場所や、なじみのない場所だと緊張してしまう人にとっては、自宅というだけで緊張感が少し和らぐ。)
他の参加者の様子は、画面ごしに分かるけれど、気にならないので、自分のペースで進めやすいこと。(今回は調理のプログラムだったので、刃物を使う場面で、周りのペースに惑わされず、自分の手元だけに集中できたことはとても良かった。)
発言や参加は苦手だけれど興味はあるよ、という場合に参加具合を自分で調節しやすいこと。(参加者の中には、カメラがあえて、天井を向いている人もいました。画面オフにしなくても、こういう風に「ちょっと受け答えは苦手だけれど参加しています」を伝える方法があるんだなぁ、と感心しました。)

また、私が主催者として、オンラインで遊びコンテンツを提供したこともありました。その時には、下記のようなメリットもありました。

盛り上がった遊びを、プログラムが終わってもそのまま(場所も変えず、片付けも必要なく)継続して頂けること。

保護者の方がプログラムに主体的に関わり、お子さんと一緒に取り組もうとする姿が、プログラムの趣旨にぴったりだったこと。(対面のプログラムだと、講師=私が、子どもたちを楽しませてくれることを期待して、保護者の方は傍観的な立ち位置になることもあります。だから、保護者も主体的に参加して頂きたいな、という場合に、オンラインという環境が効果的な場合もある、というのは発見でした。)

もうオンラインを使い始めて1年以上になるのですから、「直接会えないから仕方なく」ではなく、「オンラインのメリットを生かそう」という視点を持ちたいなぁ、と思います。そうすれば、きっと、もっともっと新しい活用の方法が見つかるかもしれません。
オンラインも選択肢の1つとして。状況に応じて選べるようになって、プログラム提供の可能性が、もっともっと広がっていくといいなぁ。