【素材から広がる遊び】スチロールボード

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『あそびのじかん』出版を機に
発信を始めたページです。
日々の小さな遊びの風景に目を留めたり、
遊びについて立ち止まって考えたりすることが目的。
また、 私の感性も磨き続けていたいと想い、更新しています。

ある時期、1つの素材から
どんな風に遊びが広がるかを
いくつかの素材で試してみました。
個々の工作のネタ紹介というより
遊びって、こんなにも
拡がる可能性があるんだ、ってことを
お伝えできれば、と思っていました。

facebookに投稿した「遊びの風景」を、
こちらでも随時ご紹介します。


6月11日
【あそぼう!】
スチロールボード編 その1

顔はめパネル。
旅先で、大人だけの時は
ふふっ、と横目で見て
笑って通り過ぎていたのに
今は、必ず写真を撮りたがる。

じゃあ、作ろう。

スチロールボード。3枚で100円。
色の違う2枚が貼りあわせてあり
表も裏も使える。
穴だけは、大人がカッターでくりぬき
マジックで自由に、かく。

ただ、顔があくので、耳だけを描く
という理屈が分かるのは
大人が思うよりムズカシイかもしれない。

その場合は、切り抜く予定の丸の線を描き
そこに普通に絵を描いてから
切り抜くやり方の方がいいかもね。
最初に見本(完成させすぎない)を見せることと
「後から切り抜くよ」と伝えておくことも
忘れずに。

我が家では、作るのがあまりに楽しくて
途中でボードを買い足しに行った。

街のいいところを紹介、とか
自分の将来の夢を語る、とか
ちょっとしたテーマを設ければ
ワークショップにも使えそうだ。


6月12日
【あそぼう!】
スチロールボード編 その2

なんか、コワい・・・と
感じたら、スミマセン。
顔はめパネルを作るのにくりぬいた
「顔型」。

お面になりました。

今回は、私が材料を準備しなかったのですが
この形にとらわれずに
色画用紙や毛糸など異素材を用意して
耳や他のパーツを足しても
面白いものになると思います。

遊びを1つ思いつけば
他の遊びが付いてくる。

「遊びの発展」なんて呼ぶけれど
ただただ、楽しい気持ちのときって
楽しいことを思いつきやすい

そんな、当たり前のことなんだと思う。


6月13日
【あそぼう!】
スチロールボード編 その3

椅子とテーブル。
たまたま購入したこのボードは
カッターで思った通りに切ることができ
細かなカスも、ボロボロ落ちない。

もしかして、作れるかも?と
組み立て式の椅子を試してみる。

折り込み広告でサンプルを作る。
子どもの頃、シルバニアファミリーの椅子がこわれて
ボンドで修理した時の記憶が
構造のヒント。 3つのパーツでできそうだ。
3つのパーツでできそうだ。
接着剤は使わず、ぎゅっとはめこむ。

ふふふ。
思った以上の出来栄え。
調子に乗って、もう1脚。
そうだ、テーブルも。

・・・ここまでが、大人の遊び。

引き継いだ娘が
椅子にハート模様を描き
ご飯を作ってくれた。


6月14日
【あそぼう!】
スチロールボード編 その4

平面が立つ魔法を手に入れた!!

なので。
お話ごっこができる。
街も作れる。
動物園も作れる。
電車も走る。
輪ゴム飛ばしの的にもなる。
すごろくのコマになる。

作る→使って遊ぶ
・・・のように、
複数の要素のある遊びが
好きだなぁ。
子ども1人1人が
自分が熱中する部分を
見つけやすくなるからなぁ。

絵を描くことは難しくないけれど
立体物を作ることは難しい。
描いたものが立つだけで
自分で作ったもので遊ぶ、の幅が
ぐっと広がると思うのです。


6月15日
【あそぼう!】
スチロールボード編 その5

正多面体シリーズから
正四面体と正二十面体。

どうして作ったか?
この「スチロールボード」
使ってみたら、思った以上に
扱いやすかったので
複雑なものを作りたくなったのです。

しっかりしているのに
ハサミやカッターで簡単に切れて
セロテープで貼れて
直接マジックで描くこともできる。

こどもが遊べるものを作った時に
自分でできる要素が多い割に
長く遊べるものが作れそうです。

こどもが触れるおもちゃは
木や布のものが最も素晴らしい
という思いを持つ人が多く
こういう石油系の素材は
普段はちょっと肩身がせまいのです。

でも、それも使用状況次第です。
手触りやにおいを楽しんだり
クチで確かめたりするためには
木や布が、ふさわしい。

けれど、
自分で工夫して作ったり
作ったもので遊んでみよう、
という気持ちを促すのに
普段は使わない、
こんな素材も役に立つかもしれない。

素材ごとに得意分野が違うのだから
それぞれの素材の活用を考えて
その時、その時に
良い素材と出合わせてあげたいなぁと
思うのでした。