【絵本から広がるあそび】7さつ目『きんぎょが にげた』

絵本を入り口にして、そこから広がるあそびのアイディアをご紹介します。
今回の絵本はきんぎょがにげた(五味太郎:作 福音館書店)



どんな絵本?

金魚鉢から逃げたきんぎょは、ウチの中のあちらこちらで、かくれんぼ。絵の中に隠れたきんぎょを探して、「みーつけた!」という喜びをいっぱい味わえる絵本です。
読み聞かせの時は、きんぎょを見つけたことが嬉しくて、子どもたちが、どんどん本の前までやってきて、「これ!」「ここ!」と指さして教えてくれます。

あそび① どっちの手に 入ってるか?

どちらかの手に「たからもの」を持って、左右両方の手を握り、「どっちの手に、入ってるか?」とあてっこをする遊び。

もちろん、「たからもの」は何でもいいのですが、絵本に登場したきんぎょで、やってみましょう。

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折り紙にきんぎょの絵を描いて、切り抜いたものを使いました。紙だけだとくしゃくしゃになってしまうので、消しゴムに貼って準備完了。

「どっちの手に 入ってるか?」と聞いて、手の中からきんぎょがでてきたら・・・「きんぎょ、見つかった!」って言いたくなりますよね。

あそび② お部屋の中のきんぎょをさがす

折り紙で切り抜いたきんぎょを、今度は部屋の中に逃がしてみましょう。子どもの目線で見つかるところに、きんぎょを貼って、そのきんぎょを探して遊びます。

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本棚、ドアの持ち手、時計、台所の壁・・・どこでもいい。「あ、こんなところにいた!」という喜びが楽しいのです。あちらこちらに、何匹も逃がしてもいいですね。

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きんぎょが見つかったら、今度は、違う人がきんぎょを隠す係になって、違う人がさがす・・・と言う風に、何度でも楽しめそうです。

金魚を貼る時には、マスキングテープを輪にしたものを使いました。

番外編 「きんぎょがにげた」の場面をつくる

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私は、手触りを感じられるあそびを伝えたいと思っているので、デジタルのあそびは、あまり得意ではなく、だから、ここからは〈番外編〉なのですが。
「きんぎょがにげた」の場面をつくり、写真に撮って楽しむこともできます。

家の中にあるものを並べて、その中に、うまい具合に「きんぎょ」を紛れ込ませて、写真を撮る。そして、その写真の中で、他の人に「きんぎょ」を探してもらう、という遊びです。『ミッケ』のシリーズのような写真を作る、と言えば伝わるでしょうか。

今の小学生は、学校でタブレットを使い、調べ学習などで、見つけたものを撮影する、ということを、授業の中で実践している場合も多いです。(取り入れ方は、学校/学年/クラスによって、様々だとは思いますが。)
そんな小学生にとって、並べ方を工夫して、クイズ要素のある写真を撮る、というのは、意外に身近で、そして楽しいあそびになりそうです。

子どもたちの様子を見ていると、タブレットでもなんでも、自分なりに使いこなし、何でもあそびに取り入れるチカラを持っているなぁ、と感じます。「だからタブレットと言っても、道具に過ぎず、あまり過剰に制限しないほうがいいよね」とも言えるし、「だからタブレットみたいな魅力のあるものは、子どもたちの世界にどんどん入り込んでくるから、ある程度の加減が必要だよね」とも言えますね。

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いかがでしたか。
絵本から広がるあそび、楽しんでみてくださいね。