〈ボストン滞在記〉3:未就学児の過ごし方

ボストン滞在記

2014年3月から2015年3月までの1年間、

アメリカ東海岸のボストンにて、家族で生活していました。

価値観も文化も違う環境での生活の中からは

今までの「当たり前」を改めて考え直すような気づきが多くあり

その気づきを「ボストン滞在記」としてお伝えしていこうと考えています。

なお、ここでお伝えしていくエピソードは、私自身の見聞に過ぎず

アメリカ全国規模で見れば、一般的ではない事例もあるかもしれません。

あくまで、私自身の経験に過ぎないことと

お伝えしたいことは経験の中身ではなく、そこからの気づきや考察だということを

ご了解頂けたら有難いです。


昨日のブログでは、マサチューセッツ州のKindergartenについてお伝えしました。

Kindergartenの該当期間は、義務教育直前の1年間だけです。

だから、それより早い時期から集団生活を希望する場合は

保育料・授業料を自己負担する形で園に通うことになります。

(市によっては、Kindergartenよりも1学年年下のPre-Kクラスも

併設されているところもありますが事例は少ないです。)

Kindergarten以前には

PreSchool、Nursery Schoolや、個人のシッターさんなどの選択肢がありますが

共通して言えるのは、料金が高いこと。

大雑把に言うと、1日10,000円くらいが目安です。

日本の保育園と違い、全額自己負担だからです。

そんなに高い保育料でも、定員一杯で入れない場合も多く

人気のあるPreSchoolは、WaitingListに名前を載せて、

年度変わりに空きが出るまで待つ人もいるほど。

授業料の高さが理由の1つかどうか分かりませんが

毎日ではなく、週のうち、2日・3日と曜日を決めて利用する家庭もありました。

Kindergartenに上がるまでは家庭で過ごすというケースも少なくありません。

興味深いのは、その選択肢の広さです。

日本にいると、幼稚園あるいは保育園に週5日行くか、全く行かないか、という選択肢しか

思い浮かびませんでした。もちろん、自主保育などで

「幼稚園/保育園」に「行くか/行かないか」という枠にとらわれない活動をしている人も

いらっしゃいますが、まだごく一部の人に限られているように想われます。

でも、今後もっと違う選択肢も増やしていけたら

週のうち半分だけ、とか、自主保育の日とプロにお願いする人組み合わせて、とか

義務教育前のこどもの過ごし方にも、新たな可能性があるのかもしれない、と

そんなことを想うのでした。

「行くか/行かないか」という大きな二者択一ではなく、

もう少し違う選択肢もあるかも、と考えることは、

今の自分のこどもが、どんな環境が必要なのか

人間関係や遊びにの発達段階が、どんなステージにあるのかな、と

改めて自分のこどもと、自分自身の生活とを考えるチャンスかもしれません。